子供達を笑顔に!!
今回は『ノンエッグプリン』の製造工程の動画と配合を共有しながら、製造についての細かい解説をしていこうと思います。

画像にあるように2層になっていて2層目は今回はいちごやマンゴーの味にしていますが、お好みで変化していくのもおすすめです。
白い1層目の部分をベースにたくさん仕込んでおけば、2層目は変化させていけばバリエーションが効きます。
このプリンの一番のいいところは『冷凍できる』ということです。
たくさん作っておいておくことができるのです。
配合について解説していきます。
⚫️イナアガーF で効率よく作れる冷凍できるプリン(冷凍についての解説)
このプリンが冷凍できるわけを解説したいと思います。
このプリンには伊那食品さんの『イナアガーF』という凝固剤が使われています。簡単にいうとこの凝固剤が水分の多いプリンを冷凍可能にしているのです。
近年は冷凍技術も進み冷凍商品がたくさん普及しています。ではなぜ冷凍商品が今まで敬遠されてきたのか?その理由を考えたことはありますか?漠然とイメージで冷凍商品はダメだと判断していたということはないでしょうか?
僕もそのひとりなんですが、結論からお伝えすると、解凍時に起こる物性の変化です。
解凍した時に出る水分で味がぼやけたり、商品がふやけたり、変色したりするのです。一番の理由は水分が出る離水によって風味や味などが損なわれることです。
つまり水分の少ないものであれば冷凍しても解凍時に離水が少なく物性が変化しないのでおいしさも保たれるわけです。食品の業界では『急速冷凍』と『緩慢冷凍』という対義語があります。急速冷凍することで水分が多い食品でも解凍時おいしさが保たれているものもあります。
冷凍のチーズケーキが多いのは気がついておられましたか?なぜか?
それは上の理由がそのわけです。
チーズケーキは固形分が多く、水分が少ないので解凍時に離水が少なく物性が変化しないのです。もちろん水分量の多いスフレチーズケーキなどもあり一概にチーズケーキ全てが冷凍に向いているというわけではありませんが、そのような傾向が高いということです。
なので例外はありますが、フルーツが冷凍されていたり野菜が冷凍されているものは基本的な考えとしては元の素材の良さは解凍時に損なわれていると考えるのが妥当です。
コンビニやその他場所でも冷凍されているフルーツをシェイクしてホットミルクを注ぐなどのサービスはある意味では誤魔化しているようなもので、味が損なわれるフルーツをミルクとシェイクしてうまくバランスを取っているわけです。
別の面から見れば、大抵そのようなことにしようされるフルーツはB級、C級のフルーツなので廃棄ロスを防ぐという面ではとても良いことだと思います。
まあ、冷凍商品、冷凍技術も日進月歩なのでこれからの未来に期待しましょう!!!
かなり話は逸れてしまいましたが、本題に戻りましょう。『イナアガーF 』について。

この商品を製造されている伊那食品さんは日本でも有数の優良企業さんで僕も1度会社見学に長野県まで行ったことがありますが、本当に素晴らしい企業様です。
イナアガーF の商品説明として次のように書かれています。
引用
冷凍しても離水が少なく、なめらかな食感を保つ新しいタイプのゲル化剤。様々な種類のアガー製品が有りますが、本品は冷凍耐性を向上させたユニークな製品です。「イナアガーF」は、ゼラチンと違い仕込んだデザートを冷凍保存することが可能な画期的な業務用凝固剤です。アガー系の素材は、高温に弱く冷凍保管が出来ない「ゼラチン」の代用品として注目されています。
通常、水分量の多いゼリーやプリンは、冷凍保存後に解凍すると、激しく離水して品質が著しく低下してしまします。冷凍耐性に優れた「イナアガーF」を使用する事で、解凍後の離水が大幅に低減されます。これにより従来は難しかったゼリーの冷凍保存が可能となります。冷凍保存に特化しても、クリアな透明感やなめらかな口当たりなど、通常タイプのイナアガーの特性は変わりません。もちろん常温でも凝固します。冷凍時は糖度20以上を目安にして下さい。
基本的な使用量は、フルーツゼリーであれば、本品13g、砂糖50g、ジュース(果汁100%)500mlになります。使い方は、まずイナアガーFと砂糖を良く混ぜ合わせ粉体混合します。次に、温める前のベース素材に混ぜ合わせた本品をダマにならないように少しずつ添加して溶かしていきます。軽く沸騰するまで加熱したら火から下ろし、容器に充填して冷やせば完成です。冷凍保存ができるので、製造効率の改善や商品廃棄の削減に貢献いたします。
※酸度が高い果汁などに使用すると固まりが弱くなる場合があります。
※ヨーグルトや乳酸飲料に使用すると凝集が起こります。
※コーヒーゼリーに使用すると解凍後の離水が多くなります。
つまり簡単にいうと、離水が少なく酸度の強いフルーツにも対応していて解凍時に物性が変化しにくいということです。今回はこれを使用しノンエッグプリンを作ります。
⚫️ノンエッグプリンの製造風景動画と レシピ公開
まずは動画です。レシピもしっかり作ったのでぜひ一度作ってみてください。
まずはベースの牛乳プリンから
配合は動画の容器で10個ほど取れるレシピです。上下45g流し込んでいます。
🥛牛乳プリン
牛乳 384g
生クリーム 96g
グラニュー糖 80g
練乳 13g
イナアガーF 7g
🍓いちごプリン
水 300g
生クリーム 56g
いちごピューレ 140g
グラニュー糖 66g
イナアガーF 8g
製造のポイントは必ず冷たい状態の牛乳などにグラニューとイナアガーFを入れて
温めてください。
簡単なので一度作ってみてくださいね😆